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一富士二鷹三茄子
四扇五煙草六座頭
(いちふじ にたか さんなすび
しおうぎ ごたばこ ろくざとう)
どうも、こんにちは。杢美スタッフの福井です。
日本では昔から、初夢や風水などで縁起の良いものの順位を語呂合わせで覚えたりしますよね。
職人の世界にもそういったものがあるのでは?と探したところ…
ありました!
一桐二鉋三釿
(いちきり にかんな さんちょうな)
最も扱いの難しい道具のTOP3が
キリ、カンナ、チョウナの3つであるということを表しています。
「キリ」は、皆さんも一度は手にしたことがあるのではないでしょうか。
木や、金属、石などに穴を開ける道具で、え?そんなに難しいの?と思ってしまいがちですが、まっすぐ正しい場所に的確な穴を開ける、というのは非常に難しいことで、シンプルだからといってあなどってはならないのが、この「キリ」です。
「カンナ」は、見るからに職人の道具!という感じがして、難しいイメージがありますよね。
これは本当に難しいです。何年もやっている職人さんでも、完璧に使える人はなかなかいないほどです。
「チョウナ」は、あまり聴き馴染みのない道具なのではと思いますが、現代では主に彫刻家や宮大工が使っている道具で、クワのような、オノのような形をしています。
午後6時ごろ、あたりが薄暗くなり始める頃、倉谷建築の作業場にはまだ明かりがのこり、中からはカンカンと金槌を叩く音や、金属のこすれる音が聞こえています。
倉谷建築の若手たちは、この時間から道具の手入れを行います。
彼らは、どちらがうまく刃物を研げるか、どちらがうまく使いこなせるか、競い合うようにお互いに学びを深めています。
今日彼らが手入れしているのは、「カンナ」です。
どちらがまっすぐ研げるか?
どちらが綺麗な鉋くずを出せるか?
そんなことを話しながら手入れに励んでいます。
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自分の仕事を自分のものとして責任を持って行うこと。
自分の道具を自分のものとして責任を持って良く保つこと。
道具を使うということは、
「道具の使い方」を学ぶこと以上に、
「道具を使うことで学ぶこと」があるというふうに感じています。
職人の世界に入って、一番最初にやる仕事。そしてその先ずっと持ち続ける意識。
それがこの、「道具と向き合う」ということなのではないでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました^_^
おやすみなさい💤