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いつも杢美をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
杢美スタッフの中家です。
この度、素敵なご夫婦の家族の思い出が詰まった立派な欅(ケヤキ)のローテーブルを
ダイニングテーブルにリメイクさせていただきました。
最初は「新しいテーブルを探している」とご来店されましたが
よくよくお聞きすると立派な欅(ケヤキ)の一枚板のローテーブルがご自宅にあり
立ち座りで膝が痛くなる前にダイニングテーブルが欲しかったのと
古くてボロボロになったから買い替えたいとのお話でした。
この道20年のベテランの無垢の家具職人に相談すると
「おそらくリメイクできるでしょ。現物を見せてもらいに行きましょう。」
と、見せていただいたのがこちら。
厚さが90mmもある、とても立派な欅でした。
「一枚板は削れば蘇って親子三代でも使えるのが良さ。
特にこの板は90mmもある立派なもの。
なるべく厚みを残しつつ、ご夫婦のご要望にお応えして
一回り小さいダイニングテーブルにリメイクしましょう。」
と、できあがったのがこちら。
職人の丁寧な手仕事で、欅(ケヤキ)特有の鮮やかであたたかいオレンジが美しい杢目と共に見事に蘇り
「あんまり削るとせっかくの立派な板がもったいないから」
と、厚みもしっかり残しつつ凹んだところや傷は均して真っ直ぐ平らに。
びっくりなのが「耳風」の仕上げ。
「ひと回り小さくリサイズしてほしい」というご要望だったため
耳(木の外側の皮に近い部分)は無くなるはずでした。
ところが、この道20年のベテランはしれっと耳を再現してしまいました。
パツっと四角くしてしまうより、優しいシルエットになったのはこのため。
木の個性を活かし切るプロの手仕事、お見事です。
立派な板に耐えられる欅(ケヤキ)の脚もお付けして、欅の魅力がさらに映えます。
そして、椅子。
ご主人様は背が高く、反対に奥様は背が低い、お似合いの素敵なご夫婦。
ご主人様からは
「僕が家内に合わせるから、椅子もテーブルも家内が座りやすいように低く仕上げてあげてほしい。」
(なんてジェントルマンな!!!)
奥様からは
「椅子は引くときに大変だから軽い方がいい。手摺は無い方が使いやすい。」
「隣りに住んでいる孫がよく遊びに来るので、子どもが座れるようにベンチがほしい。」
と、ご要望が有りました。
そのため、ご提案させていただいたのがシキファニチア様のベンチと椅子。
座面はレザーで、子どもが食べこぼしてもすぐに拭けて大丈夫なように。
背もたれが木製では無い方が柔らかく体に優しいと、ご提案させていただいたのが
シキファニチア様のノースシリーズのアームレスのダイニングチェアとベンチ。
ファブリックと樹種のサンプルがたくさんあって選ぶのが楽しい半面、私もお客様も悩みましたが
「欅(ケヤキ)の色に合わせて、レッドオークとオリーブ色のレザーでどうかな。」
と、弊社代表の提案が流石でした。
実は椅子の脚を短くするのは初めてで、「座りにくくなったらどうしよう」と
何度も何度も採寸したりしました。
右側の赤い方がMOKUHARU新宮本店ショールームに置いてある
シキファニチア様のノースベンチ 1200(ブラックチェリー/バトン ディープオレンジ)の通常サイズ。
左側のオリーブ色の方が、シキファニチア様にお願いして脚をリサイズしていただいたもの。
床から座面までの高さは10cmくらい違います。
椅子も同じように脚を短くしているため同じチェアでも全然シルエットが違いますが
これはこれでとっても可愛い!!
ダイニングテーブルの仕上がりサイズは、1500×750×90mm。
納品したその場で、座り心地やサイズ感を確かめていただきました。
背の高いご主人様と背の低い奥様と一緒に座っていただき…
「大丈夫、座りやすいしぴったり!」
御二方にとても素敵な笑顔で笑っていただき、お手伝いさせていただいた私も幸せなお仕事でした。
ありがとうございました!